仕事熱心なサラリーマン&サラリーウーマンの皆様。
こんな経験はないでしょうか。
やり直し!
言われたことをやるだけじゃ駄目だぞ。
上司に指示された通りにやったけど、何度もやり直しになってうんざりする…。
そういう時の改善ポイントって、だいたい「仕事の目的を押さえられていない」ことになると思うのですが、ぶっちゃけ納得できてますか…?
This is just “言うは易し行うは難し” で、頭では理解しているけど、具体的に何をどうすれば良いか分からない!というのが本音ですよね。
そんな方に向けて、マインドマップという秘密道具を活用した解決方法を紹介します。
マインドマップとは、テーマを中央に置き、そこから放射状にキーワードやイメージを広げていく表現方法です。
特に、仕事の目的といった抽象的で難しいテーマにおいては、強烈に思考をサポートしてくれるツールです。
私はIT企業で人事企画課長をしており、このマインドマップをガンガン活用しています。
そんな経験からリアルな事例も交えつつ、イメージが沸くようにノウハウ共有していきます。
この記事を最後まで読んでいただければ、仕事の目的を押さえるために「どのように手を動かせば良いか」という具体アクションが明確になります。
全体像をイメージする:虫食いのマインドマップを作る
まずは仕事を引き受けるシーンから。
本記事で取り上げるお題は以下の通りです
部長「ジョブ型の雇用制度を導入しなければならない。来月の役員会で決裁するので、すぐに準備して欲しい。」
ここで「ラジャー!」と言って、他社事例を調べ始めるのはNGです。
本当に課せられているミッションは “目的の達成” であり、その目的はまだ見えていません。
とりあえず、指示された内容をマインドマップに打ち込んでみましょう。
現状だと情報不足なので、背景をヒアリングしながら全体像をつかもう!
仕事を引き受ける時、大事なのは話の全体像をイメージすることです。
すべてを網羅せよという意味ではなく、この仕事の上下左右にこういうことがありそうだという虫食いのマップを作っておくのをオススメします。
今回はテンプレートを用意しています。
以下「メモ」の①〜④をマインドマップに落とし込みます。
③は指示を受けた内容をそのまま、それ以外の分からないところは「?」でOKです。
- 大上段に会社として達成したい目的があるはず(赤)
- いくつか選択肢があったはず(黃・青)
- 指示を受けた内容は、タスクの一つでしかないはず(緑)
- 目的達成には、他にもやるべきことがあるはず(紫)
一旦、ここまで準備したら、仕事の発注者(=部長)にヒアリングをかけましょう。
急にジョブ型って、人を増やすってことですか?
採用もしやすいと思うし。
(なるほど…目的は事業拡大を見据えた人材確保なのかも…)
こうやって、ひとことふたこと話すだけで背景が見えてくるものです。
上司は仕事を頼んでいる立場だし、ちゃんと進めて欲しいと思っているから、色々聞き出すチャンスなんだよ。
後から忙しい中でアレコレ聞くとうざがられますが、最初は勢いのまま聞きまくって大丈夫です。
この時点でマインドマップの全体像をイメージするのが重要です。
目的を明らかにする:虫食いのマインドマップを埋める
これまで得た情報を元に、目的を明らかにするフェーズです。
虫食いのマップに情報を入れ込んでいきましょう。
改めて、テンプレートはこちら。
- 大上段に会社として達成したい目的があるはず(赤)
- いくつか選択肢があったはず(黃・青)
- 指示を受けた内容は、タスクの一つでしかないはず(緑)
- 目的達成には、他にもやるべきことがあるはず(紫)
ヒアリング結果を踏まえると、以下のようになります。
- 大上段には人材確保という目的があるはず(赤)
- 正社員以外という選択肢もあったはず(黃・青)
- ジョブ型の雇用制度をつくるというのは、タスクの一つでしかないはず(緑)
- 人材確保が目的なら、制度づくり以外にもやるべきことはあるはず(紫)
でも、ジョブ型の雇用制度というからには正社員での採用が前提のはず。
だとしたらアルバイトではないという判断をしているのかな〜?
私のおすすめは、もはや上司が言っていることは基本間違えているくらいに思っておくことです。
そもそも、そこまで考えて仕事を振ってなかったりしますし「おかしかったらちゃんと言ってね♪」という隠れた期待値があったりするものです。
- 目的は仮説ベースで置いてしまってOK
- その上で、この方法で本当に目的が達成できるのか、他に方法はないのか、という視点で考える
仕事の発注者とアラインする:ストーリーで整合性を確かめる
目的を押さえるプロセスにおいては、マインドマップの作業はここまでです。
仕上げとして、このマインドマップから「目的はこれで、上司はこういう理由でこういうことをやって欲しいと頼んできたのだ」というストーリーを導き出します。
- 目的は事業拡大を見据えた人材確保である
- 一方で、労働市場が激化しており、スキルのあるアルバイトはこれまでのように採用できなくなってきている
- だからといって正社員を無闇に増やすこともできないから、配置先を限定しながら必要な人材を確保したい
- 特定の配置先で活躍できる人材であれば良いので、これまでの総合職とは分けて制度を作ったほうがよい
- 総合職のように異動や転勤のリスクは少ないぶん、人件費も抑えることができそうだ
- つまり、この仕事の肝は、量(採用数)と質(スキル)を両立できることを前提に適正な人件費を見極めて制度設計することである
よく整理できているね、頼もしい!
(正直ここまで考えられてなかったけどな…)
上記のように、目的をアラインできれば、大方針は擦り合っているため、仕事がスムーズに進みます。
反対に、このプロセスを怠ると、何度も手戻りが発生して、上司から怒られたり、残業が増えたり、仕事が期限に間に合わなくなったりと悲惨なことになります。
「目的」を押さえたら、次のプロセスは「段取り」です。
ロジ(Logistics)とも言いますが、滞りなく仕事を完遂するためには、あらかじめ道を舗装しておく必要があります。
詳しくはこちらの記事で解説しているので、是非ご覧ください。
ここまで読んで「自分もマインドマップを使ってみたい!」と思った方には、MindMeisterがおすすめです。
理由は、創造性を促進するような優しいUIと、Googleアカウントがあれば複数人で同時編集できるためです。
3つまでは無料でマップを作れるので、ぜひ試してみてください!