こんなに頑張ってるのに全然評価されない…。
あの上司、好き嫌いで決めてるんじゃねえかな~?
ちなみに評価制度の内容は理解してる?
そう言われると、モノは見たことないな…どこかに掲載されてるんだっけ?
人事から見たら、野球のルール知らないのにバッターボックス立ってるようなもんだよ。
評価制度は、基本的に社員がアクセスできるところに掲載されてるので、まずはルールを理解することから始めよう!
本記事では、社内評価に納得できない人が真っ先にやるべきこと、評価制度を理解する手順について解説していきます。
自分の期待値
まず、自分が会社(上司)から何を期待されているのか、理解していますか?
多くの企業で「等級制度」を導入しており、数字やアルファベットで表現される「等級」ごとに「こういうことができる」という役割期待値を設定しています。
このような制度がある場合、自分の等級を確認した上で、それに対応する期待値定義を熟読しましょう。
もしそれがふわっとした抽象的な定義であれば、上司に「自組織に当てはめるとどういうことか」というのを聞いてみましょう。
評価制度
ここから、評価制度で押さえるべき3つのポイントを解説します。
全体像は以下の通りです。
評価基準
その役割期待値に照らして、実際にどのように評価されるのか、理解していますか?
例えば、役割期待値をいくつかの評価項目として落とし込み、それぞれの達成状況に応じて点数を付与、その合計で判断する方法があります。
逆に、評価項目として具体化・細分化せず、抽象的な定義のまま、評価の度にレベル感を “解釈” して判断する方法もあります。
前者は、事業が安定しており、かつ大人数を効率的に回したい大企業に多い印象です。
後者は、事業の変化が大きく、制度が固まっていないベンチャー企業に多い印象です。
評価期間
いつからいつまでの活動を評価されるのか、理解していますか?
「そんなことを気にしてる余裕はない!」と思われるかもしれませんが、賢い人はちゃんと期限までに何とかアウトプットをひねり出そうとするものです。
それによって、顧客に迷惑を掛けたり、事故を起こすのは言語道断ですが、前倒しで成果を出してほしいという人事の狙いもあったりするのが事実です。
特に、部長や課長といったチームリーダーの場合は、その評価期間のチームの成果が自分の評価に直結するため、あらゆる手でメンバーを鼓舞するでしょう。
そして、その部長や課長が自分の評価を左右すると思うと…締切意識は大事ですね。
評価プロセス
いつ誰がどこで評価しているのか、理解していますか?
例えば、4月から3月までが事業年度のサイクルで、評価期間も一致しているとします。
その場合、恐らく3月までの成果を(次年度の)4~5月あたりに評価しているはずです。
でも、4月から新しい組織体制だし、異動内示が3月に出ているとすれば、1月頃までの成果をもって昇格や配属は決定されているはずですよね。
そう考えると、頑張りどころがいつかというのが見えてきます。
そして、いったい誰がどこで評価を決めているのか。
正式には公表していない企業もありますが、評価に関わる人に対して「自分がどのくらい露出があったか」というのは非常に重要です。
例えば、部内の課長が集まる評定会議の場で決定する場合、他の課長陣から自分を認知してもらっていないとポジティブな評価を得るのは難しいです。
成果を証明するには、その証が必要です。
アピール・根回しが過ぎると逆効果ですが、チームを越えて人を巻き込んだり、自身の成功事例を共有して周囲に気づきを与えるなどして、露出の機会を増やすのがよいでしょう。
評価結果の反映
評価結果が何に影響するのか、理解していますか?
多くの場合は、役職や等級の「昇格」や基本給の「昇給」、「賞与」などに影響します。
人事視点でいうと、「誰を昇格させるか」は事業計画を実行する組織体制に関わりますし、「誰を昇給させるか」は毎月支払う&一度上げたら下げにくい基本給を決めることになります。
このような重要な意思決定をなるべく合理的に行うために、人事は評価制度を磨き込みます。
- 自分が会社(上司)から何を期待されているのか、理解していますか?
- その役割期待値に照らして、実際にどのように評価されるのか、理解していますか?
- いつからいつまでの活動を評価されるのか、理解していますか?
- いつ誰がどこで評価しているのか、理解していますか?
- 評価結果が何に影響するのか、理解していますか?
以上、社内評価に納得できない人が真っ先にやるべきこと、評価制度を理解する手順について解説しました。
自分に掛けられている期待値を確認した上で、評価の基準・期間・プロセスというポイントを押さえておきましょう。
次回は、評価制度というルールの中で “評価されない構造” に陥っていないか診断し、その対策を解説しますので、ぜひご覧ください。