…だけど、どうせ土日もあっという間に終わっちゃうんだ…。
土日リフレッシュして、また月曜から頑張ればいいじゃない!
職場の人間関係を改善するために、まずは君が行動を変えてみてはどうかな?
本記事では、職場の人間関係ストレスを解消する習慣術について解説します。
これは私自身の実体験に基づくもので、若手時代に上司から受けたひどい仕打ちを、管理職になって「その逆をやれば良いのではないか」と発想し、実践しているものです。
結果、私のチームは社内エンゲージメントサーベイ(会社と従業員の信頼関係)で常にトップ1割の高水準をキープしています。
習慣化すれば非常にコスパの良い方法論なので、ぜひ最後までご覧ください!
結論:金曜日は同僚に感謝を伝える
まずは結論からお伝えします。
それは、毎週金曜日の業務終了までに、上司・同期・部下、それぞれに感謝を伝えることです。
「なぜ金曜日なのか」を説明するには、私の実体験をお話しするのが手っ取り早いです。
私は新卒で日系大手企業に就職しました。
いわゆるジャパニーズ・トラディショナル・カンパニーで、まだまだレガシーな文化が残っており、部下がミスをすると上司が自席の前に立たせて怒鳴り倒すというスタイルでした。
入社2年目のある金曜の夜。仕事終わりにガールフレンドとディナーをしていると、LINEの通知が鳴りました。
出張中の上司からでした。LINEの内容はこうです。
「お前が作った資料、数字間違ってたぞ。月曜朝イチでおれのところに来い」
もうディナーどころではありません。
そして、土日もこの一通のLINEのことで頭を埋め尽くされて悶々と過ごしました。
「資料ってどれのこと?」
「間違ってたって、どのくらい間違ってたの?」
「出張自体は何とかなったの?」
「月曜朝イチって、何時に行けば良いの?あの人は何時に来るの?」
「何を怒られるの?」
「てか月曜に言えば良くね?」
そんなことをぐるぐる考えていたら、何も手がつかないまま休日が終わってしまいました。
迎える月曜日、朝7時に出社して待っていると、8時頃にその上司が現れました。
タイミングを見ながら謝りにいくと、上司は机をバコーンと叩き、あとは概ね想定通りに怒鳴り倒されました。
(ちなみに資料のミスは口頭で訂正すれば済むレベルのものであった)
このエピソードから得られる示唆は「少なくとも金曜日は同僚に対してネガティブなことを言わない方が良い」ということです。叱責するなど以ての外です。
もちろん人によってリズムは異なりますが、多くの場合は「月曜から金曜まで仕事を頑張り、土日は休息や趣味でリフレッシュして、また月曜から頑張る!」というサイクルかと思います。
にも関わらず、金曜日の夜に相手をモヤモヤさせることを言って、その人が土日にリフレッシュできなかった場合、上記のサイクルを断ち切られて大きなダメージを負います。
私が管理職に昇進して部下を持ったとき、「それだけは絶対にやらない」と決めており、同時に「その逆をやれば部下のモチベーションがアップするのではないか」と考えました。
それが「金曜日は感謝を伝える」という習慣です。
理由:相手の自尊心を満たす
この習慣が職場の人間関係ストレスに有効である理由を、もう少し解説します。
一言でいうと、相手の自尊心を満たすことができるためです。
職場における自尊心というのは、「自分が周囲の役に立っている」「自分は周囲から受け入れられている」と感じられていることです。
人は誰しも自尊心を満たしたいと思っています。
職場で感謝の言葉を掛けてもらった時、それが上司でも、同期でも、部下でも、「この人たちの役に立てた!」と自分自身を承認することができるはずです。
そして、自尊心が満たされることで、幸せな気持ちで充実した週末を過ごし、月曜日からまた頑張ろうと活力が湧いてくるでしょう。
また、自尊心を満たしてくれた人に対して、自分も満たしてあげたいと思うものです。
つまり、あなたの率先行動は、自分自身を満たすことに繋がります。
やがて職場風土が醸成され、ポジティブな連鎖が生まれるはずなので、ぜひ続けてみてください。
方法:その人の存在を認めて行動に感謝する
最後、皆さまのアクションに繋がるように、具体的な方法を解説します。
まず誰でもできることは、相手の存在を認めることです。
以下に例を掲載します。
- 「●●さんが入社してくれて、本当に良かった!」
- 「●●さんがいるから、このチームは回っているよ」
- 「●●さんがいることで、チームの雰囲気が良くなっているよ」
- 「●●さんがいると思うと、安心感があるよ」
- 「●●さんがいなかったら、今頃どうなっていたことか…」
相手の存在、それ自体を承認することは難しくないですよね。
次はもう一歩踏み込んで、相手の行動に対して感謝を伝えましょう。
こちらは、人材育成のフィードバックにおいてよく活用される「SBIモデル」に基づくものです。
SBIモデルとは、Situation(状況)–Behavior(行動)–Impact(影響)の頭文字を取っており、「いつ/どの状況で、相手のどの行動が、周囲にどんな影響を与えたのか」説明することで客観性が担保され、伝わりやすいというメリットがあります。
以下に例を掲載します。
- to 部下
- 「●●の資料作成ありがとう!ただ数字をまとめただけでなく考察も書いてあったおかげで、内容をスムーズに理解できたよ」
- 「午前中の会議、アジェンダがよく整理されていたね!おかげで合意が取れたし、会議も10分前に終わってみんな助かったよ」
- to 同期
- 「私が見落としていた●●さんからのメール、代わりに対応してくれてありがとう!おかげでスケジュール通りに完了しそうだよ」
- 「●●の件で報告した時、部長が椅子にもたれたのを見逃さないで確認をはさんだのはナイスだったね!おかげで軌道修正できて持ち帰らずに済んだよ」
- to 上司
- 「今日は1on1ありがとうございました!私の頭の中を一緒に整理してくださったおかげで、取り組むべきことが明確になりました」
- 「●●の会議で、途中フォローしてくださって助かりました。おかげでいつも自信をもってチャレンジできます」
伝えるタイミングは、業務時間内であればいつでもOKです。
出社しているなら、会議室の移動中やドリンクを取りに行く時、あるいはランチや雑談の中で「そういえば」と言って伝えてみてください。
リモートなら、メール/チャットでのやり取りの中で、最後にひとこと付け加えるのが良いでしょう。
- 毎週金曜日の業務終了までに、上司・同期・部下、それぞれに感謝を伝える
- 感謝を伝えられた人は、自尊心が満たされることで、幸せな気持ちで充実した週末を過ごし、月曜日からまた頑張ろうと活力が湧いてくる
- まずは相手の存在を認める
- 次に相手の行動に対して感謝を伝える
以上、職場の人間関係ストレスを解消する習慣術について解説しました。
はじめは恥ずかしいかもしれませんが、続けることで習慣化し、自然とできるようになります。
ぜひあなたが率先して、職場の風土を作っていってください!
また、社内会議が苦手でストレスに感じている方も多い印象です。
特に、会議の進行で緊張してしまう人は、こちらの記事を参考にしてみてください。